2011年8月8日月曜日

HFアンテナ製作奮闘記


ここ2週間というもの、HFアンテナづくりに没頭して四苦八苦してました。ろくな測定器も、理論もないと、いやはや苦労します。

北側のベランダには写真のようなアンテナがもともと設置してありますが、今回は南側のベランダにもつくろうというもの。

北側のアンテナはAH-3に釣竿2本を利用して、扇形の線を接続しただけの簡単なものですが、意外とこれがいいのですね。

形状概略は図1のようになっていますが、2.5m程度の釣竿2本を90度ぐらいに開いて、その中にステンレスワイアーを通し、さらに扇の骨のような形にワイアーを追加した簡単なものです。寸法も適当ですが、これで3.5~28MhzまでWARCバンドも含めすべての周波数で安定してチューニングが取れます。理屈はよくわかりませんが、この形状だとどのバンドでも電波が乗りやすいのでしょうか。

  以前は釣竿一本で、ロングワイアー形式にしていましたが、どうもチューニングが取れないバンドがあったり、安定しないことが多く、苦労しました。それに比べると扇形は文句なしです。
とはいってもこの寸法ですと、さすがに7MhzCWでは問題ありませんが、SSBだと呼んでも取ってもらえない場合もあります。3.5MhzだとCWでも取ってもらえないことがたびたび。
そんなわけで、南側にはローバンド用として、もっとエレメントを長く、一辺約4mぐらいの扇形のものを設置、SG-231のチューナーでテストしました。しかしどうもノイズが多くて使い物になりません。さんざん調べた挙句、あきらめて釣竿を撤去した後になって原因はアースの不良だとわかりましたが、後の祭り。

いまさら元通りにやり直すのも芸がないので、7、3.5、1.9Mhzの3バンドに特化したTunerなしのトラップアンテナ設置を計画しました。概要は図2の通りです。

トラップのコイルは園芸用の1mm程度のアルミ線ですが、密巻にするため茶色のコーティングがあるタイプのものです。これでいいのかどうかよくわかりませんが、とりあえずどこにでも売っているし、安いし扱い易いのがいいですね。半田付けできないので、圧着端子を取り付けています。
トラップのコンデンサーは最初はセラミックコンデンサーをつけましたが、調整が難しいので1.5D2Vの同軸を利用。トラップ周波数は手持ちのRF-1アンテナアナライザーで測定しました。


調整はアンテナ線や周囲の影響を受けますので、できるだけ本設置に近い状態の方がいいのですが、何せ手が届かない空中になる部分が多いので、手が届く範囲に仮設置して調整を進めました。

まずは7Mhz部分の調整ですが、コイルなどを取り付けると周波数が低いほうへ動きますので、トラップなしで同調点を高めに仮調整しました。その後トラップをつなぎ、調整ヒゲで追い込んで完了。SWRも下がって、ここまではとりあえずOKです。トラップのコンデンサー(同軸)の調整は不要でした。



続いて3.5Mhz部分ですが、これが難航。7Mhzのトラップコイルがローディングの役割を果たしているので、ワイアーは4m程度の追加で3.5Mhzに同調しましたがSWRが下がりません。まあいいかと、3.5MhzのトラップをつけてもSWRは高いままでした。

おまけに1.9Mhz用のコイルを追加すると、同調周波数がずれたり、はっきりしなくなったりとさんざん。トラップの周波数を調整したり、いろいろ試しましたが、結局SWRはさがりませんでした。
右の写真1は7Mhzトラップの部分です。どうやらアンテナ線を折り返しているので、相互に影響しあって、複雑な状態になっているのが原因だと推測しています。結局SWRを下げるために、SG-231の外部チューナーも設置せざるを得ませんでした。





左の写真2は3.5Mhzのトラップ(先端部)と1.9Mhzのローディングです。1.9Mhzのローディングは細巻と太巻のふたつが見えます。細巻だけでは足らなかったので、後から太巻を追加した格好になっています。
右の写真3は、給電部です。釣竿は写っていませんが、右の方に伸びています。結局SWRを下げるためにSG-231を設置しました。

これで一応3バンドに出られるようになりましたが、7Mhz、3.5Mhzは北側のアンテナより、全般的に受信感度も送信後の手ごたえも良くなっていますので、とりあえずは苦労のし甲斐があったというものです。 しかしアンテナというのは一筋縄ではいきませんですねえ。。

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